近年特に、石川県の能登を中心とした大きな地震が数回起きています。
また記憶にもまだ新しい新潟県中越地震も同じ北陸地域で起きました。
実は富山県の古い歴史の中でも約100年前の1930年に「大聖寺地震」が起き震度5弱、また2007年には能登半島地震でも県内は震度5弱を経験しています。今年の1月1日の地震では震度5を経験し本当に怖い思いをしました。
とはいえ私含め富山県民もまだまだ地震に備えておく意識は地域差はあるものの、低いように感じます。
でも、これから住宅の計画をしていくうえで地震に対する備えについて知識として知っておくことはとても重要なことだと思います。
住宅の地震に対する備えについて構造の見方は3つのタイプがあります。
①耐震構造 ②制震構造 ③免震構造の3つです。
簡単に言うと①は後程、
②は制震ダンパーです。聞き慣れた名称かもしれませんが、簡単に言うとゴムに似た装置で揺れを吸収し、揺れを小さく損傷を抑える構造です。
③免震構造は、地震の揺れが住宅に直接伝わりにくくするために、地盤と住宅を切り離した構造を言います。
建築費用、コストでいえば①耐震<②制震<③免震です。ぜひ知っておいてください。
KUMUKUで採用しているのは①の耐震構造で等級は1,2,3とレベルがありますがレベル2が標準です。
1,2,3の違いはこうです。
等級1は震度6強でも倒壊しない住宅。
等級2は等級1の1.25倍強い住宅
等級3は等級1の1.5倍強い住宅
一般的にどこを調べてもこのような表現がされています。
違いは何倍強いかですが、
要は地震が起きた後、損傷ダメージがどれほどあるかが重要です。
倒壊しなければ家族の命は最優先で守れますが、そのあとその家に続けて住めるかはわかりにくい表現です。
でも8年前に起きた熊本地震では耐震等級3の家は損傷が見られなかった事案が多かったとされています。
今回、KUMUKUでは最高等級の等級3でお住まいを設計、新築工事進行中です。ここからが本題です。
耐震等級3の家を作るに際にさらに構造安全レベルの順でいうと品確法(性能表示計算)< 構造計算・許容応力度計算です。
示した通り、構造の強さは品確法・性能表示計算の等級3よりも構造計算・許容応力度計算された等級3のほうが強いというわけです。
ちなみに品確法の等級3と構造計算の等級2ではどちらが強いか?では構造計算の等級2の方が強いという実験データもあります。
ですので単に等級3です、ではなく品確法性能表なのか、構造計算、許容応力度計算されたものか、では強さが大きく違うことを知っておいてください。
最後にもう一点大切なこと。
地震はいつ来るかわからないからいつ来ても備えられるようにしなければなりません。
木構造の劣化は10年後はまだ頑丈です。
20年後は壁の中が湿気で腐りかけていたら・・・?
30年後はどうでしょう。相当蒸れて腐っていたら。白蟻に食われていたら・・・
いくら強い住宅でも構造が新品の状態を維持できなければ大きな地震に備えることができません。
熊本地震では建てて10年、20年の住宅が倒壊した事案が多く原因は構造の劣化であったと報告されています。
強い構造を維持するためには構造の通気が必須です。
「通気断熱WB工法」を地震に強い家づくりに欠かせません。