WB工法の屋根

空気品質ナンバー1、通気断熱WB工法 ミスターWBの茶木です。

屋根の一番高い箇所にWB工法では「ハットヘルス」という部材が付きます。切妻屋根(三角のような形の屋根)ではハットヘルス、片流れの屋根は「サイドヘルス」、それぞれ屋根の形状でWB部材が異なります。今回は切妻屋根のお住まいなので「ハットヘルス」です。

写真がハットヘルスです。WB工法ではとても重要な役割を果たしてくれます。

WB工法とはW(ダブル)二つの呼吸を意味しています。人間で言う、肺呼吸と皮膚呼吸があるようにWB工法では肺呼吸を内側の通気層を第2通気層といい、室内の透湿壁の呼吸と、第1通気層は皮膚呼吸、家でいうと外側の通気層、例えば屋根の板金や瓦の裏側、外壁部分でいうと窯業系サイディングやガルバリウムなど金属サイディングの裏側の通気層です。

では、まずは人でいう肺呼吸です。

第2通気層(肺呼吸)は室内の仕上げの壁の透湿力によって生活から発生するありとあらゆる化学物質、例えばわかりやすいものでいうと整髪剤、殺虫剤、料理から出る臭い、芳香剤などなど暮らしの中には数えきれない化学物質がありますが、その他お湯を沸かすなどして出る湯気など湿気、もちろん人の体からも水分を発散しています。

そうした、化学物質と余分な湿気の分子はWB工法でいう「第2通気層」へ壁の透湿を利用し壁体に移動させ、上昇気流によって屋根を通って室外に排出されます。

そしてもう一つの呼吸は皮膚呼吸。WB工法でいうと「第1通気層」です。

これは夏ば屋根が熱くるとその下の室内に近い部分の小屋裏の温度が上昇しますが、屋根の構造材の中に通気層を設けていて、ここが常に通気されることで熱を小屋裏に伝えにくくすることができます。これは昔から日本の住宅の考え方、夏向きの家の仕組みを採用しているものです。

このようにシンプルに見えるWB工法の部材にも実は中身は巧みに考えられた構造になっていてさらに第2通気層には室内壁の通気層を形状記憶合金のバネが通気装置を制御することで冬は保温性を高め、夏は通気性を持ち、省エネの性能をより高めています。

先日、ハットヘルスの取付の点検チェックをした際、高い足場をえっちら、おっちら頑張って昇ってみたのでせっかくなのでブログに書いてみました。WB工法のこと、ちょっと頭に留ておいてもらえると嬉しいです(^-^)

茶木均
茶木均

株式会社KUMUKU 代表取締役

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