これから家を建てる人に伝えたい「家の価値」の考え方
あなたはどちらの家を建てたいですか?
完成してから徐々に傷んで価値が無くなくなっていく家か、完成してから徐々に愛着の沸く、価値の増す家
こんにちは。
富山のミスターWB、茶木です。
久しぶりにコラムを書いてみようと思い立ちまして。
さて、何について書こうかと考えたのですが、今、住宅を検討されている方にとって、やはり気になるのは「物価の上昇」、「金利の上昇」ではないでしょうか。
スーパーに行けば以前よりも食品の値段が上がり、電気やガソリンなどのエネルギーコストも上がっています。
毎日の暮らしの中で、「物価が上がったな」と感じる場面が、本当に増えました。特には私はお昼のスーパーに陳列されているお弁当の値段で実感します(^-^;
そして、私が長年携わっている住宅業界も例外ではありません。
むしろ住宅は、さまざまな材料や職人さんの技術、運搬、エネルギーなど、多くのものが組み合わさって一つの建物になるので、物価上昇の影響を受けやすい業界だと感じています。
物価の上昇は、住宅価格にも影響しています
住宅には、木材、断熱材、外壁材、屋根材、住宅設備、建具など、本当にたくさんの材料が使われています。
さらに材料費だけではありません。
職人さんの人件費、運搬費、電気やガソリンなどのエネルギーコスト、物流費など、家を建てるために必要なさまざまなコストが上昇しています。
そのため、以前と同じ仕様の住宅を建てようとしても、以前と同じ価格では難しくなってきています。
例えば、仮に2024年に2,000万円だった住宅が、さまざまなコスト上昇の影響を受け、数年後には2,200万円以上になる。たった1、2年の経過でこのような状況です。
もちろん、住宅の価格上昇率は住宅会社や仕様によって違いますので、一概に「何%上がる」と言うことはできません。
ただ、「以前よりも家を建てるためのお金が必要になっている」という現実は、住宅を検討されている方にとって無視できない問題だと思います。
さらに気になるのが住宅ローン金利です
住宅価格の上昇に加えて、もう一つ考えておきたいのが住宅ローン金利です。
住宅は人生の中でも非常に大きな買い物です。
そのため、1%以下の借入金利が変わるだけでも、長い住宅ローン期間の総返済額にも大きな違いが出てきます。
つまり現在の住宅購入では、
住宅価格の上昇
+
建築コストの上昇
+
住宅ローン金利の上昇
という、いくつもの要素を考えながら予算を組む必要があります。
これから家を建てる方にとって、不安になるのも当然だと思います。
だからこそ、今の時代「いくらの家を建てるか」ではなく、「どんな価値のある家を建てるか」を考えてほしいと思っています。
安い家を買うことと、価値のある家を買うことは違う
住宅価格が上がっていると、「できるだけ安く建てたい」と思うのは当然です。
私だって、家を建てる側ではありますが、自分が家を買う立場なら同じことを考えます。
でも、ここで一つ考えていただきたいことがあります。
それは、「安く建てること」と「長い目で見て価値のある家を建てること」は、必ずしも同じではないということです。
住宅は完成した瞬間がゴールではありません。
むしろ、そこから何十年という暮らしが始まります。
だから私は、住宅を提供する側として、いつも心に留めていることがあります。
それは、
「住宅の価値を長く保つこと」
です。
「モノは必ず時間とともに傷んでくる」
私はよく自動車に例えて考えます。
新車は、納車されたときが一番ピカピカです。
ところが、1年、5年、10年と乗っているうちに、ボディの艶がなくなったり、燃費が落ちたりします。
走行距離が増えれば、タイヤや足回りなどにも少しずつ負担がかかります。
きちんと整備していても、時間とともに交換や修理が必要になる部品があります。
モノは必ず、時間とともに傷んでいく。
住宅も、基本的に同じです。
床は傷みます。
壁紙は汚れたり、剥がれたりします。
建具も長く使えば調整が必要になります。
外壁も雨や紫外線によって少しずつ劣化していきます。
これは、どんな住宅でも避けられない部分です。
住宅で本当に考えてほしいのは「見えないところ」の劣化
住宅の場合、外から見える部分だけを見ていても、本当の状態は分かりません。
特に気をつけたいのが、壁の中や床下など、普段見ることのできない部分です。
住宅にとって湿気対策も大きな課題です。
壁の中に湿気がこもる状態が長く続けば、木材の腐朽やカビ、放置していくとさらには白蟻の被害など、さまざまな劣化につながります。
富山の家づくりで「湿気」を考える理由
富山で家を建てるなら、湿気についてもぜひ考えていただきたいと思います。
富山は、日本一、平均湿度の高い地域。雨や雪が多く、住宅を取り巻く環境として湿気への配慮が欠かせない地域です。
家を長持ちさせるためには、
「どれだけ湿気を入れないか」だけではなく、
「暮らしの下から発生する湿気をどうやって外へ逃がすか」
という視点も大切です。
そこでKUMUKUが採用しているのが、通気断熱WB工法です。
WB工法は、壁の中の空気を動かし、屋根から湿気を排出することで、常に構造材が蒸れにくい環境をつくることを目指した工法です。
KUMUKUでは、形状記憶合金を利用した通気装置によって、季節に応じて空気の流れをコントロールします。
私は、この「空気の流れ」がKUMUKUの家づくりでとても大切な部分だと考えています。
KUMUKUの家は「住んでから」を大切にしたい
KUMUKUの家では、床には主に信州赤松を使います。
ほかにも、桜やタモなどの無垢材を使うこともあります。
特に赤松は、天然の松脂によるしっとりとした肌触りがあり、時間が経つことで少しずつ色合いが変化していきます。
私は、この「時間とともに変わっていく感じ」が好きです。
新築のときが一番きれい。
それだけではなく、
住むほどに味わいが増していく。
そんな家にしたいと思っています。
無垢の床は、生活の中で傷がつくこともあります。
でも、日を追うごとに美しく変化してきた床材なら、小さな擦り傷やへこみならば、ご自分のDIYで補修したくもなりますし、出来るんです。
建具も無垢材であれば、削ったり、磨いたり、調整したりしながら長く使っていくことができます。
私は、こういう愛着が沸く、誠実な素材を造った家のほうが「モノを大切にする」という感覚にもつながるのではないかと思っています。
「新築時が一番いい家」ではなく「住むほどに愛着が増す家」へ
家は、引き渡した瞬間が完成ではありません。
そこから家族が暮らし、子どもが成長し、家族の思い出が増えていきます。
床についた小さな傷も、
「子どもが小さい頃につけた傷だな」
と思えば、単なる傷ではなくなります。
柱についた傷や、少し色が変わった無垢材も、年月が経てば家族の歴史になります。
私は、住宅にはそういう価値もあると思っています。
「住めば住むほど愛着が増す」
だけではなく、
「住み続けることで、家としての価値をできるだけ長く保つ」
ことが大切だと考えています。
物価が上がっている今だからこそ「家の価値」を考えてほしい
住宅価格も上がる。
住宅ローンの負担も気になる。
今、家を建てようとされている方にとって、不安材料が多い時代だと思います。
だからこそ、私は今まで以上に、
「どんな家にお金を使うのか」
を大切にしてほしいと思っています。
住宅は、人生の中でも非常に大きな買い物です。
だから、長期のローンを組んでずーーっと長い間、分割で返済していく高い買いものです。
「長く使える価値のある家」にお金を使ってほしい。
「完成してから徐々に傷んで価値が無くなくなっていく家か?または完成してから徐々に愛着の沸く、価値の増す家か?」
KUMUKUが目指しているのは、価値の増す家です。
家族と一緒に年月を重ねながら、少しずつ味わいが増していく。
そして、見えない構造部分についても、湿気などによる劣化をできるだけ抑えながら、いつ来るかしれない大きな地震にも耐えられる長く安心して暮らしていける家。
それが、長年この富山で住宅をつくってきた私から、これから家づくりを始める皆さんへのお願いです。
富山のミスターWB、茶木でした。

