多くの住宅会社、ハウスメーカーまたは工務店、私も含めてすべての家づくりをしている会社が盛んに唱える「住まいの健康」について、なんとなく曖昧というか・・・
思うことあって、今回書いてみようと思います。
その前に整理しますが、住まいの健康というと家の健康診断などというケースもあり、これは家自体の定期点検や外壁の痛み具合がどうの、水回りの点検など謳う場合で、家の老朽化にまつわる話ではありません。
今回のテーマは住む人の健康、予防医学というか、そんな感じの話です。
私は家に住む人が病気にならない、起こさないために健康に暮らしてもらうための必須項目は2つあると考えます。
「断熱するということ」と「換気するということ」でそれぞれの健康について枝分かれしていると思います。
まず一つ目は断熱。
ヒートショックの解消、温度差です。トイレや浴室の室温の低下による心疾患や脳梗塞を未然に防ぐことです。
簡単に言うと寒い脱衣室や浴室に移動で血管が収縮し血圧が上がり、熱いお湯の浴槽につかると血管が膨張、血圧が下がり、浴槽から上がる際、浴室が寒いためにまた血圧が上がることで心筋梗塞や脳梗塞が起きやすくなるというものです。
交通死亡事故よりもヒートショックで亡くなる人の方が多いとされていることからも多くの住宅会社では温度ムラの無い、どこにいても暖かい家が「健康です」と提唱しています。
そのため、高性能な断熱材を採用して隙間なく施工し高気密な住宅を健康住宅として作っています。
私も同感です。
このヒートショックの問題解決のために高気密、高断熱に造ることは絶対必要であると理解していて納得、当然のことだと思っています。誰もが認める正論です。
それでは2つ目。
シックハウスの解消はどうでしょうか。換気のことです。
これも目を背けることが出来ないとても重要な課題です。
シックハウス。
新築病と言われるもので住宅建材になどに含まれる化学物質、例えばホルムアルデヒドや揮発性有機化合物(VOCs)が発散され室内の空気環境に悪い影響を与えるものです。
アトピーや喘息を引き起こす恐れがある為、24時間の換気の義務化によって改善されているとしたものです。
現代では建材の化学物質の含有量は極めて少なく流通も制限されていますが、それ以上に暮らしからは当たり前のように毎日多くの化学物質が放出され、人の体からも、お風呂に入る、お湯を沸かすなど湿気による結露からのカビの発生もあわせて室内の空気環境は悪化している家庭も多くあります。
いうなれば「空気品質」の低下です。
家の品質、断熱性能はすこぶる良くなっていますが部屋の中の「空気品質」はどうでしょうか。
30年前から住宅の作り方が高気密化してからシックハウスで喘息やアトピーに悩む患者さんの数は急激に増え、同年から24時間の計画換気の義務化になりましたが患者さんの数は一向に減少していない現状をどう見るか・・・。
対策としての換気。大きく分けて2種類あります。
一つは第3種換気。トイレなどプロペラが回っているもの。自然吸気で強制排気するものですが保温性に問題が生じます。冬は寒いので換気を回さなかったり・・・、電気代の節約だとか、そもそも換気の目的、必要性を理解していない家庭も多くあるのが実情です。
もう一つは第1種換気。熱交換タイプです。換気フィルターが目詰まりを起こすことから1年に1度の交換が必須です。外にフィルターのある家では虫で目詰まり起こし、室内のフィルターではカビやほこりの温床にもかかわらずなかなか交換がなされていません。
そもそも、においとなる化学物質やカビの原因となる湿気か分子レベルの大きさのためフィルターではキャッチできません。
高気密となった家では充満し家じゅうのにおいをファブリーズなど消臭するなど矛盾点も多いことも浮き彫りになっています。
世界に後れをとると言われている日本の住宅の断熱性能は高水準を目指し室温の寒暖差が無くなりヒートショックを引き起こさない暖かい住宅は今や当たり前の時代ですが同時に高気密化も進み換気の落とし穴、不具合が生じた場合に喘息などを引き起こしてしまうリスクが生じることも起こりえます。
KUMUKUが採用している「通気断熱WB工法」は高気密高断熱住宅ですが、当たり前の高気密ではありません。
壁紙にはビニールクロスは使用していません。
ビニールなので透湿性が無いため部屋の空気がこもる、よどむからです。
変わりに透湿性に特化したクロスを使い化学物質と湿気を屋外に排出する特殊な造り方です。
室温の保温性、断熱性は全く変わらず高い性能を保ちながら、今回のテーマの健康には2つあると述べましたがその2つ共に揃っています(^-^)
ちょっとわかりにくいかもしれないので詳しくはhttps://kumuku.jp/contact/からお問い合わせください。
これから家づくりをするにあたり、少し見る目や考え方が変わるかもしれません。
健康のことはしっかりと考えて納得うえで家づくりしたいですよね。